休憩室を横切ったら高校野球やってた。
中京大中京(愛知)と日本文理(新潟)の試合だった。
観たときは10対4だった。
文理は負けたな。と思ってその場を離れた。
後で10対9で試合は終わったことを知った。
家に帰り「熱闘甲子園」を観た。
9回の表2アウト。
あと1アウトで中京は優勝。
そのはずが、それはファーボールから始まった。
打たれ始めた。コントロールが乱れた。
ファールフライも取れなかった。
ピッチャーはみるみる動揺し、交代した後も何がなんだかわからないという顔。
どうしてこうなってしまったのか。
試合には「流れ」というものが存在するのだと、事実を持ってまさに突きつけられた。
「どうして」
中京のピッチャーは、きっとそう思っていたのかもしれない。
勝負は時の運。
そう言うのはあまりにも簡単だ。
まるで人生のよう。
2回勝っていたのに雨でノーゲームの上負けてしまったチームもいた。
運命には逆らえないのか。
それにしても、日本文理の気迫は凄まじかった。
鬼気迫るものがあった。
2アウトから5点入れた。
破れはしたが称えたい。
どこまでもあの気力が続くように思えた。
あの気力は僕にはもう出せない。9回で6点差はもうあきらめてしまうだろう。
僕はもうすぐ40になる。人生も折り返し。あとはゆっくりと下降線をたどるだけなのか。
弱気になる。
しかし
運命には逆らいたい。徹底的に。
今日は走った。3周した。どうしても8月に100キロ走りたい。
いままで超えられなかった。
きっとがんばればできるはずなのに、できない。
それは自分の意思の弱さ。心の甘え。だから超えたい。
まだ届かない。
でもあの甲子園の試合で、勇気を気力をもらった気がする。
日本文理。
運動場に貼ってあった言葉。
声枯れるまで
涙枯れるまで
体、果てるまで
敵は心の中にある。