南柏のタリーズカフェに行った。一人でコーヒーを飲んでいた。
5時になったころ、「皆さんこんにちわ!」
と、マイクで声が聞こえた。
どうしたのかなと思ったら、一人の男性が歌を歌いだした。
とても上手だった。
はじめは拍手もパラパラだったが、いつしか大きな拍手が出るようになった。
ボーカル中心の優しい声で、温かみのある声だった。
喜納昌吉「花」
木山裕策「home」(英語バージョン)
を歌った後
オリジナルも披露した。
誰も自分を知らない、ましてやコーヒーを飲みに来た人に、自分の歌を聴いてもらうということが、どんなに勇気の必要なことか。
いつかは人気のアーチストになることを夢見ているのだろうか。
この人に才能が無い訳ではない。
でもそれだけでは厳しい現実。
だからそれはきっと遠いだろう。
ただどんな有名な歌手やバンドやアーチストでも、はじめは一人カバン一つで上京して、下積みを重ねるところから始めないと、何も始まらない。
がんばっているんだな。
その熱意と情熱に、元気をもらった。
とてつもない目標でも、たった一歩踏み出すところから始めないと進まない。
何もしなければ、何も起こりやしない。
そんなことを考えながら、苦いコーヒーを飲み干した。