有限の時間

年が明けた。

昨年は最後の最後までいろいろ会った。

昨年を振り返ってみるとこれまでの一年間とは明らかに違っていたことがあった。

昨年ほど「時間」を意識して過ごした年は無かった。

「限りある時間」

迫りくる老いを感じ、いつまでこの身体が動くのだろうかと、不安になった。

両親の行く末に不安を感じ、将来を案じた。

実家のそろばん塾は、その長かった歴史に幕を下ろした。もうできない。

自分の両親、かみさんの母、これからの生活で、起こるであろう課題、労苦を慮れば、やはり時は残酷だと感じた。

かみさんは長年勤めてきた仕事を退職した。これまでより少し家事をすることが増えて、助かった。

今年は生涯でもっとも走った年だった。

時間が無い中で、どうやってその時間を作るかを考えた。走る場所、時間、工夫して努力した。

子どもの成長を喜ぶ一方、限りある家族3人の時間を意識した。そして日に日に成長してゆくさまを感じた。

自分がこれまで経験したこと、失敗から学んだことを、次の世代に、また次の世代へと、伝えなくてはならない。

気付けばもうそんな歳になってしまった。

昨年は過ぎ去り、そしてまた新年がやってきた。

今年は何が起こるのか。

うまい酒を取り寄せたから飲んでいる。そのラベルにはこう書かれていた。
沁みる詞。

「このお酒が、皆様と様々な場所で、
有限の時間のお相手に相応しいものになるよう、
向上心と感謝を込めて醸して参ります」
蔵元一同

酒は時を重ねてゆっくりと醸され、熟成する。そして同じものはできない。

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今年もがんばろう。