5月も半ばになり、あっという間に1年の半分が訪れようとしている。
土曜は群馬県の上野村、御巣鷹の尾根に慰霊に行った。
31年前の8月12日、暑い夏の夕方。
事故の詳細は語り尽くされているので書かない。
尾根への道は一歩登るたびに重苦しい空気に包まれていく。
清流の音と木々が風に揺れる音。
かえって引き立つ静寂。
熊よけの鐘を鳴らしながら登る。
鬱蒼とした林を登りきり、開けた場所に出た。
昇魂之碑
至るところにある墓標が、事故の凄まじさをつきつけられた。
無言で登ってきたが、ここに来て心が締め付けられ、胸がつまった
。
写真など一枚も撮る気にならなかった。
言葉を発する事が出来なかった。
520人の犠牲。
飛行機を作る人、認可する人、飛ばす人、整備する人、点検する人。
すべての人は乗客の命を再優先に、二度と繰り返さぬように、そしてここで昇天した犠牲者と、遺された遺族に、手を合わせた。
人の命を預かる仕事。
重み。
そして上野村の黒澤村長の素晴らしい人柄とこの大変な事故の陣頭指揮を立派に勤められた事。
3年前に上野村を訪れた時に、感じた気持ちとは、また違う気持ちになった。