種

いよいよ大会まで1週間となり、最後の仕上げと行きたいところだが、まったく体調は悪く、喉は痛み、体重もオーバーしている。

しかもトレーニングでまた肩を痛めてしまった。

今日は15キロ走ったが、タイムも調子も悪かった。

この前気仙沼に行った。南三陸町、陸前高田にも立ち寄り、歩いた。

言葉では言い表せない。そんな景色が続いていた。

足元には、風で飛ばされたと思われる色とりどりの小さなきれいな折り鶴が散乱していた。

一年位前から景色があんまり変わっていないと、地元の人は言う。

遠くの森が、途中まで茶色になっている。

そこまで津波が上がってきたんだと聞いて呆然とした。

商店街があった場所。

それでもいくつかの店は仮設で営業を始めている。

ただし人が少ないから営業は厳しい。

それでもがんばっている。

悲しくても苦しくてもそれでもがんばっている。

自営業は大変だと言う言葉を聞いた。

この苦労は分かるまいと。

でもそんなことは言ってほしくなかった。

歴史があり老舗と呼ばれ広告宣伝を出さぬともお客様が来ることがどんなに恵まれていることなのか。

津波や放射能で家、職場、家族、全てを失った人がどんなに辛いか。

世の中は平等でもなければフェアプレイでもない。

自営業の人もがんばっている

サラリーマンの人もがんばっている

優劣の問題ではない。

不平不満をよくよく聞くと、結局誰かへの要求型の愚痴に聞こえる。

だから少なくとも自分は弱音や不平不満は口にするまいと心から思った。

何かを変えたければ自分が動くしかない。そして失敗は自分が撒いた種なのだ。

今より良くなりたければ今より努力しなければならないのだ。

人より裕福になりたいなら人より努力しなければならないのだ。