実家に行ったり、走ったり、目の前の課題をこなすだけ。
母の容態で気がかりなこと。
子の受験で心配なこと。
仕事のこと。
自分の体調が思わしくないこと。
なるようにしかならないと、あきらめて開き直ってみても、やっぱり諦めがつかず、歯軋りをして悩む日々。
北風にあおられながら土手を走れば少しは気がまぎれる。
寒くてきつくて、日差しがありがたく、北風は憎い。
それでも走るのは、なんとしてもたどり着きたいからだ。
北風がまるで、もう辞めよう。と吹きつける。
でも、そうやってまたひとつ、またひとつと、超えていけば、弱音をはかない、くよくよしない、新しい自分が見つかると。
そんな夢みたいなことを考えながらまた走る。